株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

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「株式投資をする個人投資家の大半は最終的に負ける」こんな意見を時折見かけます。それが本当なのかどうか、この記事の前半では、データをもとに実際に損をしている投資家の割合を確認します。その上で、後半では株式投資で長く勝ち続けるためのポイントをお伝えします。

株式で損をしている個人投資家の本当の割合はどれくらい?

株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

(画像=andrey-popov/stock.adobe.com)

株式投資はハイリスク・ハイリターンの投資商品といわれます。投資診断協会の投資商品ごとの安全性スコアをもとにすると、株式投資の安全性はFX投資や仮想通貨よりも高いものの、債券投資、不動産投資、金地金投資などの安全性を下回ります。

また、「株式投資をする個人投資家の大半は最終的に負ける」との意見も散見されます。例えば「株式投資家 負ける割合」のキーワードで検索すると、主要メディアに掲載されている識者のコラムやインタビューに限っても「個人投資家の6〜7割は負けている」や「個人投資家の9割は負けている」といった意見が見られます。

実際に、個人投資家のどれくらいの割合が株式で損をしている(あるいは得をしている)のでしょうか。データをもとにその割合を確認してみましょう。

実際には、株式投資で損をした割合は約3割(2020年の運用成績)

今回、参考にするデータは「やさしい株のはじめ方」を運営するライフパートナーズが実施した2020年の運用成績調査です。なお、この調査は全国の個人投資家713名を対象にしたものです。

結果は、全体の約7割が株式投資の収支でプラス、約3割が収支でマイナスというものでした。さらに細かく見ると、30%以上のリターンを出した人は全体の8.8%、逆に30%以上マイナスだった人は全体の5.9%になっています。

株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

出典:ライフパートナーズ「2020年の運用成績と2021年の日経平均株価の見通し」

一般的には、株式投資はハイリスクで大半の人が損をするといわれていますが、実際にデータを確認すると、むしろ大半の個人投資家が勝っていることがわかります。

過去には資産家の7割以上が資産を減らす局面も

ただ注意したいのは、上記のデータはあくまでも「2020年の運用成績」ということです。2020年の株式相場はコロナショックで一時1万6,552円まで急落(3月19日)した後に急反発し、2020年末には2万7,444円と31年ぶりの高値をつけました。この上昇カーブに沿って、株式投資家はリターンを出しやすい環境だったといえます。

株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

出典::日経新聞「日経平均2020年2月−2021年2月チャート」

またレンジを広げても、アベノミクスによって2013年以降、株式相場は全体的に右肩上がりでした。一時的に調整局面で損したとしても取り返しやすい状況だったといえます。

株式で損をしている個人投資家の割合は?長く勝ち続けるための方法は?

出典::日経新聞「日経平均2012年−2021年チャート」

しかし、さらにレンジを広げて世界的な金融危機だったリーマンショックまでさかのぼると、個人投資家の大半が負けるような状況だったことがうかがえます。

日経NEEDS−RADARが実施した「金融行動調査」の世帯貯蓄・投資残高では、「資産を減らした」という回答者が45.2%もいました。残高2,000万円以上に限ると70%以上が資産を減らすという厳しい結果になっています。

出典::日経NEEDS−RADAR「金融行動調査」

出典::日経NEEDS−RADAR「金融行動調査」

これは直接的な株式投資家の勝率データではありませんが、株式投資をしている割合が高いといわれる富裕層の資産が大きく目減りしている状況から、株式投資家の大半が損したことは容易に想像がつきます。

株式投資で長く勝ち続けるためのポイント

ここ約8年、とくにコロナショック回復期以降は、株式投資家にやさしい環境だったといえます。2021年も株式相場が後半にかけて好調という見方もありますが、いつ厳しい局面になるかわかりません。また、右肩上がりの相場でも調整局面で大きく値を下げることもあり得ます。

大切なことは、短期的ではなく長期的に勝ち続けるための投資体質をつくることです。ここでは、日経マネーが毎年行っている「個人投資家調査」(※1)の2019年(通常期)と2020年(変動期)をもとに、株式投資で長く勝ち続けるためのポイントをまとめました。

※1:「個人投資家調査」は、株式投資に加えて投資信託やFXの投資家を含めた調査です

株式投資のポイント:銘柄研究に時間を割く

個人投資家調査(2019年)では、投資で勝てない人(※2)の明らかな傾向として「(投資の)勉強をしないこと」を挙げています。
※2:2016-2018年の3年連続で収支がマイナス1%以下(=勝てない人)、1%以上(=勝てる人)

まず、投資で勝てない人で「勉強をほとんどしない」と回答したのは全体の26.2%です。これに対して、投資で勝っている人で「勉強をほとんどしない」と回答したのは、さきほどの6分の1程度の4.3%しかいません。また、投資で勝っている人は勉強時間自体が長い傾向もあります。60%超が「週1時間以上(投資の)勉強をしている」と回答しています。

なぜ、勉強時間が長いと投資で勝つ確率が高いのかについて、この調査では「銘柄の保有数」に着目しています。投資で勝っている人は保有銘柄数が多い傾向があり、銘柄数を増やすには情報収集や研究が必要と考えられます。

株式投資のポイント:信用取引を注意深く扱う

個人投資家調査(2019年)では、投資で勝てない人の傾向として「信用取引をする」割合が高いことを挙げています。具体的には、勝てない人のほうが信用取引をしている割合が6.4%高い結果になっています。

【信用取引をしている割合】
・勝っている人:行っている 16.2%
・勝てない人:行っている 22.6%

信用取引は、うまく使うと短期間で効率的に資産を増やせます。しかし、ルールを決めずに使うとレバレッジがかかっている分、資産を大きく減らしかねません。楽天証券の投資情報サイト「トウシル」でレギュラー執筆者の公認会計士・足立武志氏は、信用取引の扱い方の注意点として「自信があっても資金を1銘柄に集中しないこと」「思惑と逆方向に株価が動いたら早期に損切りを行うこと」を挙げています。

株式投資のポイント:中長期投資が有利なことを意識する

個人投資家調査(2019年)では、勝っている人の傾向として「中長期で銘柄を保有している」ことも挙げています。例えば、銘柄の保有期間が1年〜3年以上の人の割合は、勝っている人が勝てない人を9.1%上回っています。

【銘柄の保有期間が1年から3年以上】
・勝っている人:56.2%
・勝てない人:47.1%

もちろん、中長期投資をすれば必ず勝てるわけではありませんが、勝てる確率が上がることを意識しつつ、相場と向き合っていくのが賢明でしょう。

株式投資のポイント:ときにはリスクを積極的にとる

ここまで見てきたのは通常期(2019年)の投資家調査に基づくものです。長く勝ち続けるには、これらにプラスして相場変動期への対応も必要でしょう。

2020年の投資家調査では、通常期と変動期を乗り越えて4年連続勝っている人の傾向として「変動期に(株式を含む)リスク資産の保有量を高めたこと」を挙げています。4年連続勝っている人はコロナショック時に、リスク資産を増やした人の割合が51.8%を占めています。

相場が急落・急騰したときには、保有する投資商品の種類や量を見直すことも必要のようです。

株式投資は必勝パターンのない世界

最後に、本稿のハイライトを振り返ってみましょう。

この記事の前半では、株式投資家のどれくらいが損しているかを確認しました。「株式投資家の大半が負ける」という意見も多いですが、実際には株式投資家の約7割の人が勝っています。ただし、リーマンショックのような暴落時には、大半の個人投資家が痛手を負ったと考えられます。

そして記事の後半では、株式投資で長く勝ち続ける方法をお伝えしました。コンスタントに勝っている投資家と勝てない投資家の比較から導き出されるポイントは次の通りです。

  1. 銘柄研究に時間を割く
  2. 信用取引を注意深く扱う
  3. 中長期投資が有利なことを意識する
  4. ときにはリスクを積極的にとる

株式投資はマーケット環境が刻一刻と変わるため、必勝パターンのない世界です。国内外のマーケット動向や銘柄情報にアンテナを張り、それに合わせた柔軟性と迅速性も求められます。(提供:Renergy Online

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