株主優待の配当利回り+優待利回りランキングTOP20!おすすめの人気銘柄はどれ?

株主優待の配当利回り+優待利回りランキングTOP20!おすすめの人気銘柄はどれ?

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株主優待の内容は、投資する銘柄を選ぶポイントのひとつになる。今回は人気優待銘柄の中からおすすめの20社をピックアップし、配当利回りと優待利回りでランキングを作成した。それぞれの企業の特徴や優待内容を詳しく紹介しよう。

目次

1,株主優待とは

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(画像=琢也 栂/stock.adobe.com)

株主優待とは、企業が株主還元の一環として、株主に自社の商品などを提供する制度だ。

株主優待の仕組み

株主優待制度の目的は、株を長期保有してくれる個人株主を増やすことのほか、自社の商品やサービスを実際に体験してもらい、企業のファンになってもらうという狙いもある。

株主優待を受けるには、「基準日(権利確定日)」時点で株主であることが条件だ。株を購入した場合、実際の受け渡しは2営業日後に行われる。権利確定日時点で株主であるためには、その2営業日前までに株を購入しておく必要がある。株主優待を受けられる最終の取引日を「権利付き最終日」という。

株主優待のメリット

株を保有することで得られる利益には「配当」もあるが、実際に商品を受け取れる株主優待には、配当とは違った楽しみがある。配当は課税対象になるが、優待品は課税されない点もメリットだ。

自社の商品やサービスなどが優待品の場合、企業には個人株主の獲得や広告宣伝効果のほか、コスト面でのメリットもある。株主優待にかかるコストは、その原価と配送料などの経費で済み、同じ金額を現金で配当するより負担が減るケースが多いからだ。

例えば販売価格5,000円、原価3,000円の商品を株主優待として提供する場合、企業は現金で4,000円を配当するよりも負担は減り、株主は5,000円相当の商品を受け取れる。企業と株主双方にとってメリットがあることが、魅力的な優待が多い理由ともいえる。

優待目的で長期保有する個人株主が多い人気の優待銘柄は、下落相場でも株価が下がりにくい傾向があり、投資対象としての安心感がある。とはいえ株価が下がることも当然あるため、通常の投資と同様、銘柄を見極めて投資し、リスク管理を行うことが大切だ。

株主優待ではどんなものがもらえるのか

株主優待を実施している企業は1,505社ある(2020年12月時点)。株主優待品は、自社の商品やサービスの利用券・割引券・食事券、食料品や日用品、商品券やQUOカードなどの金券、カタログギフトと多岐にわたる。証券会社によっては優待内容で銘柄を絞り込める機能が利用できるため、希望する株主優待品から銘柄を探してみるのもよいだろう。

2,人気優待銘柄20社の配当利回り+優待利回りランキング!

人気優待銘柄の中から20社をピックアップし、配当利回りと優待利回りの合計が高い順にランキングしたのが下の表だ。なお、表の「優待内容」は、株主優待を獲得するために最低限必要な株数を保有し、長期保有株主に該当しない場合(記載がある場合を除く)の優待内容を記載した。

順位 銘柄名
(銘柄コード)
株価
2020/
12/18
終値
最低投資額 権利
確定月
優待内容 優待
利回り
配当
利回り
1 ヴィレッジ
ヴァンガード
コーポレーション
(2769)
974円 9万
7,400円
11月 100株
以上保有で、
1万円相当
(1,000円×
10枚)の
買物券
10.27% 0.00%
2 日本たばこ
産業(2914)

2,213.5

22万
1,350円
12月 100株
以上を
1年以上
保有で、
2,500円
相当の自社
および自社
グループ商品
(食品等)
1.13% 6.96%
3 ヤマダ
ホールディングス
(9831)
538円 5万
3,800円
3月
9月
100株
以上保有で、
年間3,000円
相当の優待割引券
(500円×6枚)
※3月株主2枚、
9月株主4枚
5.58% 1.86%
4 ヒロセ通商
(7185)
1,951円 19万
5,100円
9月 100株
以上の保有で、
1万円相当の
自社キャンペーン
商品
5.13% 1.59%
5 コロワイド
(7616)
1,574円 78万
7,000円
3月
9月
500株
以上保有で、
年間4万円相当
株主優待ポイント
(自社飲食代、
または優待商品と
交換可能)
※3月株主・
9月株主に
各2万ポイント
5.08% 0.32%
6 コタ
(4923)
1,364円 13万
6,400円
3月 100株
以上保有で、
5,000円相当
の自社製品
3.67% 1.32%
7 トリドール
ホールディングス
(3397)
1,381円 13万
8,100円
3月
9月
100株
以上保有で、
年間6,000円相当
(100円×30枚×
年2回)の割引券
4.34% 0.45%
8 オリックス
(8591)
1,601円 16万
100円
3月
9月
100株
以上保有で、
自社サービスの
割引を受けられる
「株主カード」、
3月株主のみ
「ふるさと優待
(カタログギフト)」
4.75%
9 AOKI
ホールディングス
(8214)
509円 5万
900円
3月
9月
100株
以上保有で、
自社グループ
買物優待券
(20%割引)
5枚×年2回、
自社グループ
施設利用優待券
(20%割引)
10枚×年2回、
婚礼10万円
割引券1枚×年2回
4.52%
10 ビックカメラ
(3048)
1,122円 11万
2,200円
2月
8月
100株
以上保有で、
年間3,000円相当の
買物優待券※
(1,000円相当×3枚)
※2月株主2枚、
8月株主1枚
2.67% 1.34%
11 吉野家
ホールディングス
(9861)
1,908円 19万
800円
2月
8月
100株
以上保有で、
年間6,000円相当の
飲食券
(300円相当×
10枚×年2回)
3.14% 0.26%
12 日本取引所
グループ
(8697)
2,542円 25万
4,200円
3月 100株
以上保有で、
1,000円相当の
QUOカード
0.39% 2.05%
13 すかいらーく
ホールディングス
(3197)
1,638円 16万
3,800円
6月
12月
100株
以上保有で、
年間4,000円相当の
飲食代割引カード
(2,000円相当×年2回)
2.44% 0.00%
14 楽天
(4755)
1,013円 10万
1,300円
12月 100株
以上保有で、
楽天キャッシュ
500円相当、
楽天トラベル
国内宿泊クーポン
(1,500円相当)
1.97% 0.44%
15 日清食品
ホールディングス
(2897)
8,580円 85万
8,000円
3月
9月
100株
以上保有で、
3,000円相当の
自社グループ
製品詰め合わせ
(3月のみ)
0.35% 1.28%
16 タカラトミー
(7867)
926円 9万
2,600円
3月
9月
100株
以上保有で、
自社オンライン
ショッピングサイト
10%割引、自社製品
(3月のみ)
1.62%
17 三越伊勢丹
ホールディングス
(3099)
615円 6万
1,500円
3月
9月
100株
以上保有で、
10%割引となる
株主優待カード
(年間買物限度額
30万円)
1.46%
18 スシロー
グローバル
ホールディングス
(3563)
3,650円 36万
5,000円
3月
9月
100株
以上保有で、
年間2,000円相当の
優待割引券
(1,000円相当×年2回)
0.55% 0.62%
19 イオン
(8267)
3,117円 31万
1,700円
2月
8月
100株
以上保有で、
買物金額が
3%割引となる
優待カード
(オーナーズカード)
1.15%
20 日本マクドナルド
ホールディングス
(2702)
5,140円 51万
4,000円
6月
12月
100株
以上保有で、
優待食事券1冊×年2回
(1冊にバーガー類・
サイドメニュー・
飲物の3種の
無料引換券のシートが6枚)
0.64%
※各社IR資料等をもとに筆者作成(2020年12月18日現在)

優待品が金額の確定しない割引券や商品であるなど、優待利回りを正確に算出できない銘柄もあるため、順位はあくまで参考としてみてほしい。

3,人気の株主優待銘柄の特徴を紹介

人気優待銘柄20社について、各企業の特徴や優待内容についてより詳しくみていこう。

1位,ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)……「遊べる本屋」がコンセプトの「ヴィレッジヴァンガード」を運営、充実した優待内容が魅力

ヴィレッジヴァンガードコーポレーションは、「遊べる本屋」をコンセプトに、特色ある独創的な店舗で書籍、雑貨、CD・DVDなどを販売する「ヴィレッジヴァンガード」などを全国に展開している。ここ数年は業績が低迷し立て直しを図っていたが、コロナ禍になり厳しい状況が続く。不採算業を整理し、主軸である「ヴィレッジヴァンガード」事業に専念するなど経営改善を進めており、今後の業績回復に期待したい。

100株以上保有する株主には、年に1回、「ヴィレッジヴァンガード」など自社店舗で利用できる1万円相当の買物券が進呈される。

また長期保有の特典として、1年以上継続保有する株主には1,000円分、2年以上継続保有する株主には2,000円分の買物券が上乗せされる。

購入金額税込2,000円ごとに1枚(1,000円)という制限があるため、自己負担も必要になるが、約10万円の投資で1万円相当の割引を受けられるのは大きな魅力だ。

2位,日本たばこ産業(2914)……たばこ・医薬品・食品事業などを展開、高配当銘柄の代表格

日本たばこ産業は、1985年に旧日本専売公社から事業を承継した。「JT」の略称で知られ、主力のたばこ事業では130以上の国と地域で製品を販売し、海外たばこ事業が売上全体の6割を占めるグローバル企業だ。医薬事業や加工食品事業なども手がけている。

株主還元にも積極的であり、予想配当利回りは7%に達する高配当銘柄だ。一方で株式市場での評価は厳しく、利益の減少や国内の喫煙規制強化、たばこ税の引き上げなどの影響もあり、ここ数年株価は下落が続いている。株価の低迷は懸念材料ではあるが、収益力は依然として高く、財務状態も健全だ。喫煙人口の減少など課題は多いが、現在の利益水準を維持できれば、高配当銘柄として魅力は高いといえるだろう。

株主優待としては、100株以上を1年以上継続保有する株主に、2,500円相当の自社グループ商品が進呈される。優待内容は保有株数に応じて決まり、最高1万3,500円相当までアップする。優待商品に代えて、同額を災害復興支援に寄付することもできる。

<優待内容>
100株以上……2,500円相当
200株以上……4,500円相当
1,000株以上……7,000円相当
2,000株以上……1万3,500円相当

3位,ヤマダホールディングス(9831)……家電量販店国内最大手、コロナ禍が追い風になり業績好調

ヤマダホールディングスは、家電量販店国内最大手の「ヤマダデンキ」を中心に、住宅事業、金融事業なども展開する。九州を中心に展開する「ベスト電器」、家具販売の「大塚家具(8186)」などを傘下に持つ。自社開発商品・住宅事業の強化による収益力改善に、コロナ禍での特別定額給付金需要、在宅・巣ごもり需要が追い風になり、業績は好調だ。

100株以上保有する株主には、ヤマダデンキ各店で利用できる優待券(500円分)が保有株数に応じて進呈される。株数に応じた優待金額は以下の表の通りだ。

<優待内容>

基準日 100株以上 500株以上 1,000株以上 1万株以上
3月末 1,000円分 2,000円分 5,000円分 2万5,000円分
9月末 2,000円分 3,000円分 5,000円分 2万5,000円分
※筆者作成

上記に加え、3月末時点で1年以上継続保有する株主には1,500円分、2年以上継続保有する株主には2,000円分、9月末時点で1年以上継続保有する株主には500円分が、それぞれ上乗せされる。

優待券は500円券で、購入金額税込1,000円ごとに1枚という制限があるので自己負担は必要だ。だが家電以外に、食料品や日用品などの購入にも使えるため、使い勝手はよいといえる。

4位,ヒロセ通商(7185)……個人向け中心の大手FX会社、箱いっぱいの優待品は満足感たっぷり

ヒロセ通商は、個人投資家を主要顧客とし、「LION FX」などのサービスを提供する、独立系外国為替取引大手だ。豊富な取引ツールや独自のキャンペーンなどで人気を集め、オリコン顧客満足度ランキングでは、FX専門業者として5年連続1位を獲得している。口座数、預かり証拠金とも順調に伸ばして、業績は右肩上がりの好調が続いている。

株主優待も充実しており、100株以上保有する株主に対しては1万円相当、1,000株以上保有する株主に対しては3万円相当の食料品や日用品などが進呈される。その量には圧倒される。

5位,コロワイド(7616)……「牛角」「かっぱ寿司」など多くのブランドを傘下に持つ外食チェーン、年間で4万円相当の食事優待

コロワイドは国内外で約2,700店舗の飲食店を運営する巨大外食チェーンだ。傘下には、「焼肉 牛角」「しゃぶしゃぶ温野菜」「フレッシュネスバーガー」「手作り居酒屋 甘太郎」「ステーキ宮」「かっぱ寿司」など多くのブランドを持つ。積極的なM&Aによる規模拡大、成長戦略が特徴であり、2020年10月にはTOBによって定食チェーン「大戸屋」を傘下に置いた。

居酒屋やステーキ業態での苦戦に加え、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛、時短・休業要請は業績を直撃し、2020年3月期、2021年3月期と連続で赤字の見通しであり、厳しい状況が続く。コロナの影響が緩和すれば回復が見込まれるものの、依然予断を許さない状況といえる。

株主優待としては、500株以上保有する株主に対し、グループ店舗で利用できるポイントが付与される。ポイントは9月末株主は12月と翌3月、3月末株主は6月と9月にそれぞれ1万ポイントずつ付与され、年間では4万円相当の優待が受けられる。飲食代金のほか、ステーキ肉や米などの優待商品との交換も選択できる。

かなり充実した内容といえるが、「牛角」「温野菜」「フレッシュネスバーガー」など利用できない店舗もあるため、利用したい店舗が対象であるかは事前に確認しておきたい。

傘下の上場銘柄である「アトム(7412)」や「カッパ・クリエイト(7421)」の株主も、コロワイドグループで利用できるポイント優待を受けられる。優待金額は下がるが、10万円前後の投資で優待を獲得できるため、投資可能額に応じて検討してみるとよいだろう。

6位,コタ(4923)……美容室専売の方針を貫くヘアケア製品メーカー、自分にあったヘアケア商品を選べるのが魅力

コタは、美容室専売のヘアケア製品を製造・販売するメーカーである。毛髪のプロである美容師の診断をもとに一人一人に最適な商品を提供するため、小売店・ネット販売は一切行わず、美容室での対面販売のみ行う方針を貫いている。

無借金経営で自己資本比率は7割超、財務状態は極めて健全であり、売上を着実に伸ばしている優良企業だ。コロナ禍においても主力商品の販売は堅調に推移し、影響は軽微にとどまっている。

株主には、保有株数に応じて自社製品の「コタ アイ ケア(髪質改善)」、または「コタセラ スパ(頭皮改善)」が進呈される。質問事項に答えることで、自身の髪質、悩みにあった商品を選べるのもポイントだ。

<優待内容>
100株以上……5,000円相当
500株以上……8,000円相当
1,000株以上……1万2,000円相当
2,000株以上……1万5,000円相当
3,000株以上……1万9,000円相当

7位,トリドールホールディングス(3397)……店内製麺・調理にこだわる「丸亀製麺」を運営、海外でも人気

トリドールホールディングスは、セルフ式うどん店「丸亀製麺」を国内外で展開している。「手づくり」「できたて」にこだわり、店内製麺、臨場感ある店内調理を行い、その価格と味は海外での評価も高い。

コロナ禍の影響により、2020年4月には売上が前年比50%割れまで落ち込んだものの、テイクアウトの導入なども功を奏し、6月には90%近くまで回復、その後も堅調を維持している。

優待としては、保有する株数に応じて、丸亀製麺をはじめとする自社店舗で利用できる優待券(100円)が進呈される。

<優待内容(年2回)>
100株以上……3,000円相当(30枚)※年間6,000円相当
200株以上……4,000円相当(40枚)※年間8,000円相当
1,000株以上……1万円相当(100枚)※年間2万円相当
2,000株以上……1万5,000円相当(150枚)※年間3万円相当

上記に加え、200株以上を1年以上継続保有する株主には、長期保有特典として3,000円分(年2回)の上乗せがある。200株を1年以上継続保有する株主であれば、年間1万4,000円相当(通常分8,000円、上乗せ分6,000円)の優待を受けられる。

8位,オリックス(8591)……リース事業をはじめ幅広い金融商品・サービスを提供する金融会社、人気のカタログ優待を実施

オリックスは、一般の人にはプロ野球チームなどのイメージが強いかもしれないが、リース事業を起点に、融資、事業投資、銀行、生命保険、不動産など幅広い分野に展開する一大金融グループだ。

1964年の創業から55年間一度も赤字を出していない堅実経営であり、2020年3月期は、コロナ禍の影響を受けながらも黒字を確保した。株主還元にも積極的で、引き続き不透明な状況の続く中、2021年3月期における自社株買いの実施、配当水準の維持を決定している。

100株以上保有する株主は、全国のオリックスグループ取引先が扱う商品から厳選されたカタログギフトから、好きな商品を選んで受け取れる。3年以上継続保有する株主は、選べる商品の内容がランクアップする特典もある。

同じく100株以上保有する株主には「株主カード」が発行され、カードの提示で、オリックスグループが運営するホテルなどの施設やサービスを割引価格で利用できる。

9位,AOKIホールディングス(8214)……紳士服大手、エンタメ事業への転換で飛躍を図る

AOKIホールディングスは、「AOKI」「ORIHICA」の紳士服(ファッション)事業、複合カフェ「快活CLUB」、カラオケ「コート・ダジュール」などエンタメ事業、「アニヴェルセル」のブライダル事業を展開する。

紳士服事業は市場の縮小により、業界全体が厳しい状況だ。ここ数年は複合カフェなどエンタメ事業への業態転換を積極的に進め、店舗数・利益でファッション事業との逆転も視野に入ってきた。その最中での新型コロナウイルス感染拡大は、すべての事業分野で業績に大きなマイナスとなり、2021年3月期は赤字転落と非常に厳しい状況にある。しかし、マスクや着心地・ファッション性重視の在宅勤務対応ウェアの開発・販売、複合カフェのテレワーク利用の推進などにより変化への対応を進めており、今後に期待したい。

優待としては、100株以上保有する株主に対して割引券が進呈される。

<優待内容>

優待内容 保有株数
100株以上 1,000株以上
AOKI、ORIHICA 20%割引券
(アニヴェルセルカフェ 10%割引券)
5枚 10枚
快活CLUB、コート・ダジュール 20%割引券 10枚 30枚
アニヴェルセル 婚礼10万円割引券 1枚 1枚
※筆者作成

割引券のため自己負担が必要だが、割引額に上限はないため、購入(利用)金額が大きければメリットも大きい。

10位,ビックカメラ(3048)……家電量販店大手、家電以外の取扱商品も多く利用しやすい優待が魅力

ビックカメラは、主要都市のターミナル駅前に展開する家電量販店大手だ。PC専門店「ソフマップ」、郊外型店舗を展開する「コジマ(7513)」を傘下に持つ。

コロナ禍での時短営業、都市部の人出減少などの影響はみられるものの、特別定額給付金需要、在宅・巣ごもり需要が追い風になり売上は堅調に推移している。

株主には、保有する株数に応じて、ビックカメラ、ソフマップ、コジマ各店舗で利用できる買物優待券が進呈される。ビックカメラでは家電以外にも、食品、日用品、スポーツ用品など多くの商品を取り扱っており、使い勝手の良さも魅力だ。利用分にポイントは付かないが、買物券だけで利用できるのもうれしい。

<優待内容>

基準日 100株以上 500株以上 1,000株以上 1万株以上
2月末 2,000円分 3,000円分 5,000円分 2万5,000円分
8月末 1,000円分 2,000円分 5,000円分 2万5,000円分
※筆者作成

上記に加え、8月末時点で1年以上継続保有する株主には1,000円分、2年以上継続保有する株主には2,000円分が追加される。

11位,吉野家ホールディングス(9861)……牛丼チェーン「吉野家」、うどん「はなまる」などを展開

吉野家ホールディングスは「吉野家」を中心に、うどんの「はなまる」、すしの「京樽」などを国内外で展開する外食チェーンである。「吉野家」というブランド力が大きな強みだ。

新型コロナウイルス感染拡大では、休業・自粛要請により、売上は大きく影響を受けた。短期的に客数は回復しないとの前提で、テイクアウトの充実や高単価メニューの導入、コスト削減など、売上10%減でも利益の出る事業への変革、見直しを進めている。

株主には、保有する株数に応じて、国内の「吉野家」「はなまる」「京樽」各店舗で利用できる優待券が進呈される。優待券だけでの利用や、他の割引券やジェフグルメカードとの併用も可能だ。

<優待内容(年2回)>
100株以上……3,000円分(10枚)※年間6,000円
1,000株以上……6,000円分(20枚)※年間1万2,000円分
2,000株以上……1万2,000円分(30枚)※年間24,000円分

12位,日本取引所グループ(8697)……「東京証券取引所」「大阪取引所」などを傘下に持ち、日本の有価証券取引を支える企業、長期保有により優待内容が大幅アップ

日本取引所グループは、2013年に東京証券取引所グループと大阪証券取引所が経営統合して誕生した持株会社だ。東京証券取引所や大阪取引所を傘下に持ち、有価証券取引市場の提供や相場・売買等の公正性の確保、各種情報提供など、日本の有価証券取引を支える。

取引を行うプラットホームとしての市場、有価証券の上場、売買、精算、決済、情報配信などのサービスを提供し、市場利用者から受け取る対価を主な収益源にする、安定的なビジネスモデルを構築している。収益率が高く、株価も安定して推移しており安心感がある。

100株以上保有する株主には、継続保有年数に応じてQUOカードが進呈され、長期保有することで優待内容が大幅にアップする。

<優待内容>
1年未満……1,000円分
1年以上……2,000円
2年以上……3,000円
3年以上……4,000円

13位,すかいらーくホールディングス(3197)……「ガスト」「バーミヤン」などを展開するファミレス最大手の外食チェーン、減額されてもなお魅力的な優待内容

すかいらーくホールディングスは、主力の「ガスト」をはじめ、「バーミヤン」「ジョナサン」「夢庵」など、グループで約3,200店舗を展開する、ファミレス最大手の外食チェーンだ。

新型コロナウイルス感染拡大の影響が直撃し、2020年4月には前年比57.2%減まで売上は落ち込んだ。デリバリーやテイクアウトは好調で、その後売上は持ち直しつつあるものの、前年比ではマイナスが続いており、業態転換や不採算店舗の閉店などを進めている。

影響は株主優待にも及び、2020年9月には優待金額をほぼ半減する変更が行われた。とはいえ、他の優待と比較しても依然として魅力的な優待内容といえる。

<優待内容(年2回)>
100株以上……2,000円分※年間4,000円分
300株以上……5,000円分※年間1万円分
500株以上……8,000円分※年間1万6,000円分
1,000株以上……1万7,000円分※年間3万4,000円分

業績が回復して、再び優待内容が拡充されることを期待したい。

14位,楽天(4755)……ネット通販「楽天市場」のほか、金融・旅行・通信事業など多岐にわたり事業を展開

楽天は、ネット通販「楽天市場」から創業し、銀行・証券・クレジットカード・生損保など金融事業、旅行事業、通信事業など多岐にわたる事業を展開する。会員情報を駆使したマーケティング戦略は「楽天経済圏」といわれ、楽天の大きな強みだ。

売上は順調に伸びているものの、新規参入した携帯通信事業の先行投資により営業赤字が続き、業績、株価の重荷になっている。

株主優待としては、保有株数に応じて500〜2,000円相当の「楽天キャッシュ」と、楽天トラベルで利用できる1,500円分の「国内宿泊クーポン」が進呈される。継続保有する株主には500円相当の楽天キャッシュが上乗せされるが、その期間は5年以上となっており条件は厳しめだ。

15位,日清食品ホールディングス(2897)……「カップヌードル」をはじめとする即席麺、インスタント食品の製造・販売などを行う大手食品メーカー、株主限定商品が人気

日清食品ホールディングスは、「カップヌードル」「チキンラーメン」「U.F.O.」「どん兵衛」などの即席麺、インスタント食品などを製造・販売する大手食品メーカーである。菓子の「湖池屋」も子会社に持つ。

高い収益性と良好な財務状態で安定感があり、コロナによる外出自粛による巣ごもり需要を取り込んで、大幅な増収増益を達成した。景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄である点、増配を継続している点など、長期保有に適した銘柄だといえるだろう。

株主には、保有株数に応じて、「自社グループ製品詰め合わせ」や「ひよこちゃんオリジナルグッズ」が進呈される。製品やグッズには株主限定商品の非売品もあり、人気が高い。希望すれば国連WFP(世界食糧計画)への寄付も選択できる。

<優待内容>
100株以上……3,000円相当の自社グループ製品詰め合わせ・ひよこちゃんオリジナルグッズ(年1回・3月株主のみ)
300株以上……3,500円相当の自社グループ製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズ(年2回)※年間1万円相当
1,000株以上……4,500円相当の自社グループ製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズ(年2回)※年間1万2,000円相当
3,000株以上……5,500円相当の自社グループ製品詰め合わせ、1,500円相当のひよこちゃんオリジナルグッズ(年2回)※年間1万4,000円相当

300株以上3,000株未満を3年以上継続して保有する株主は、自社グループ製品が各回1,000円分ランクアップする。株価水準が高いため優待獲得のハードルは高めだ。

16位,タカラトミー(7867)……「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」などの多くのヒット商品がある大手玩具メーカー、株主限定商品が人気

タカラトミーは「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」など、子どもから大人まで根強いファンを持つ多くのヒット商品を生み出してきた大手玩具メーカーだ。

新型コロナ感染拡大による店舗休業やイベントの中止により、小売事業や売上の落ち込みは生じたものの、ネット販売の伸びなどもあり底堅さがみられる。

同社の優待は、株主しか手に入らない限定品が進呈される。商品は毎年変わるためコレクションするファンも多い。

<優待内容(2020年の優待商品)>
100株以上……50周年記念「トミカ」2台セット(日産 フェアレディ Z 432・トヨタ クラウン パトロールカー)
1,000株以上……50周年記念「トミカ」4台セット(上記2台+トヨタ 2000GT、日産 ブルーバード SSS クーペ)
2,000株以上……50周年記念「トミカ」4台セット(上記)、トミカ50周年デザインレーシングスーツ着用のリカちゃん

上記のほか、100株以上保有する株主は、公式通販サイト「タカラトミーモール」の割引優待を受けられる。割引率は保有期間に応じて1年未満10%、1年以上3年未満30%、3年以上40%だ。

17位,三越伊勢丹ホールディングス(3099)……百貨店最大手、富裕層に強い三越、ファッションに強い伊勢丹、業績の回復は緩やか

三越伊勢丹ホールディングスは、旗艦店の伊勢丹新宿店、日本橋三越は全国屈指の売上高を誇る。三越は富裕層、伊勢丹はファッション商材に強みを持つ。

今回のコロナ禍では、インバウンド需要の消滅、長期の休業により、主力の百貨店事業の業績は大きな打撃を受けた。業績は緩やかな回復にとどまっており、従来進めている事業構造改革、コスト削減、EC・デジタルの活用が急務である。厳しい状況の中でも、オンライン売上は計画を上回って推移するなど成果は出始めており、今後の成長に期待したい。

100株以上保有する株主には、百貨店およびグループ店舗の買物・飲食代金が10%割引になる、「株主優待カード」が進呈される。割引が適用される限度額は、保有株数によって、30万円(100株以上)〜300万円(1万株以上)だ。そのほか駐車場無料サービスの1時間延長、有料催事の無料鑑賞などの特典がある。

18位,スシローグローバルホールディングス(3563)……国内すし最大手、コロナ禍を乗り越え次期最高益更新の見込み

スシローグローバルホールディングスは、「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯」という想いを使命に、急成長を遂げ、2011年国内すし売上でトップに立って以降、その地位を確固たるものとしている。

緊急事態宣言が発令された2020年4月には、全店売上高が前年比約6割まで落ち込んだものの、解除後の6月には前年比プラスに回復、2021年9月期の会社予想では、最高益を更新する見込みと力強い。株価も一時的な調整の後は、上昇が続く。

株主には、保有する株数に応じて、「スシロー」各店舗で利用できる優待割引券が進呈される。優待割引券は、会計金額税抜1,000円ごとに1枚(500円分)利用できる。

<優待内容(年2回)>
100株以上……1,000円分※年間2,000円分
200株以上……1,500円分※年間3,000円分
400株以上……2,000円分※年間4,000円分
800株以上……4,000円分※年間8,000円分
2,000株以上……1万円分※年間2万円分

株価の上昇も期待しながら、長期保有したい銘柄だ。

19位,イオン(8267)……流通・小売大手、総合スーパー「イオン」「マックスバリュ」などを展開、毎日の買物がお得なうれしい優待

イオンは総合スーパー「イオン」「マックスバリュ」などを展開する流通・小売大手で、総合金融事業やディベロッパー事業なども手がける。

緊急事態宣言の発令された4月を業績の底に、食品や日用品、衛生用品を扱うスーパーマーケット事業やヘルス&ウエルネス事業が大幅な増収増益となり、業績は回復基調にある。ただ、中核事業であるGMS(総合スーパー)事業は営業赤字が続いており、収益力の改善が求められている。

100株以上保有する株主には、「イオンオーナーズカード」が進呈され、「イオン」「マックスバリュ」など、グループ各店での買物金額の一定割合がキャッシュバックされる。返金率は保有株数に応じて決まり、年間購入金額100万円まで適用を受けられる。

<優待内容(返金率)>
100株以上……3%
500株以上……4%
1,000株以上……5%
3,000株以上……7%

イオンオーナーズカードを提示すると、「イオンシネマ」や「スポーツオーソリティ」など優待料金で利用できる特典や、イオンラウンジを無料で利用できる特典もある。

ハードルは高めだが、1,000株以上を3年以上継続保有する株主には、長期株主優待として、保有株数に応じて2,000円〜1万円のイオンギフトカードが進呈される。

20位,日本マクドナルドホールディングス(2702)……ハンバーガーチェーン最大手、コロナ禍でも売上を伸ばし続ける強さ

日本マクドナルドホールディングスは、世界的ハンバーガーチェーン「マクドナルド」を全国で約2,900店舗展開する。同じ品質の商品、サービスをすべての店舗で提供できる、徹底した店舗マネジメントシステムが強みといえる。

2014年から相次いだ期限切れ鶏肉の使用や異物混入などの問題により、一時は経営危機にまで陥ったが、徹底的な品質・安全対策の実施、店舗の改装などに取り組んだ結果、V字回復を達成した。今回のコロナ禍でも強さを見せ、増収増益を達成する見通しだ。テイクアウトやドライブスルーなど、もともとソーシャルディスタンスが確保しやすい運営形態を導入していたことも功を奏し、テイクアウトの増加により客単価が上昇したことで、店内飲食・客数の減少をカバーした形だ。

株主には、保有する株数に応じて、マクドナルド商品の無料引換券が進呈される。引換券は、バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの3種類あり、1シートに3種類、それが6枚綴で1冊になっている。バリューセットのメニューとして選択できる商品なら、どれでも無料になり、ポテトやドリンクは好きなサイズを選べる。

<優待内容(年2回)>
100株以上……1冊
300株以上……3冊
500株以上……5冊

すべて790円のビッグマックセット(ビッグマック・ポテトM・コーラM)と交換した場合、1冊あたりの優待金額は4,740円になる。

4,株主優待銘柄を選ぶときの注意点

優待内容だけをみて株主優待銘柄に投資すると、思わぬ失敗をすることもある。あくまで投資がメインであり、銘柄や購入するタイミングはしっかり見極めるようにしたい。

優待利回りだけで判断しない

優待利回りの高さは、株主優待銘柄を選ぶひとつの基準になるが、優待利回りの高さだけで投資判断することは避けたい。優待利回りが高い理由としては、優待金額が大きい、株価水準が低い、あるいはその両方が考えられる。

株価の低さで優待利回りが高くなっている場合は、その原因をよく見極める必要がある。業績の悪化などで株価が長期にわたり低迷している銘柄は、いくら優待内容が充実していても避けるのが賢明だ。

一方で相場環境や突発的な要因による株価が一時的に下落している銘柄や、業績や財務状態には問題ないが、投資家からの注目度が低いことが原因で株価が低迷している銘柄などは、安く買えるチャンスともいえる。

株主優待の権利確定日を必ず確認

株主優待を受けるには、権利確定日時点で株主となっていなければならない。権利確定日は銘柄によって違うため、狙っている銘柄の権利確定日を確認し、計画的に購入計画を立てるようにしたい。

人気の優待銘柄の場合、権利確定日が近づくと優待狙いの買いが入って株価が上がり、権利落ち日(権利付き最終日の翌日)に株価が急落するということも起こる。長期保有前提であれば、短期的な値動きに一喜一憂する必要はないが、優待目的で権利確定日直前に飛びついて株を買い、権利落ちで株価が急落して得られる優待以上の含み損を抱えてしまっては本末転倒だ。これを逆手にとって、権利落ち後に株価が下がった銘柄を安く買い、次回以降の優待を狙うのもひとつの策だ。

5,気に入ってよく利用している企業が投資候補になる

自身が気に入ってよく利用している企業は、いい商品やサービスを提供しており、投資対象としても有望かもしれない。あくまでひとつの視点ではあるが、そのような企業を投資候補としてみるのもおもしろいだろう。その企業が株主優待を行っていれば、商品やサービスもお得に利用できて一石二鳥といえる。実際に投資するかは、通常の投資と同様、慎重に判断してほしい。

執筆・竹国弘城(ファイナンシャルプランナー)
証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、お金に関するコンサルティング業務や執筆業務などを行う。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®

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