相続税相談を税理士にしたほうがいいケースやメリットを解説

相続税相談を税理士にしたほうがいいケースやメリットを解説

あわせて読みたい

相続についてのサポートを行う企業はたくさんあるが、相続税について相談したいとき、どの窓口を選んだらよいのだろうか。

相続税相談といっても、内容は、申告期限や納税方法など基本的なものから、高度な税法の知識を必要とするものまでさまざまである。

この記事では、多くの人が疑問に思っているであろう相続税相談に関する一般的なQ&A、相続税相談ができる窓口、相続税相談の法的な注意点、相続税相談をしたほうがいいケースやメリットなどを解説する。

中村太郎

中村太郎
中村太郎税理士事務所所長・税理士。1974年生まれ。和歌山大学経済学部卒業。税理士、行政書士、経営支援アドバイザー、経営革新等支援機関。税理士として300社を超える企業の経営支援に携わった経験を持つ。税務のみならず、節税コンサルティングや融資・補助金などの資金調達も得意としている。中小企業の独立・起業相談や、税務・財務・経理・融資・補助金等についての堅実・迅速なサポートに定評がある。

相続税相談に関するQ&A

相続税相談

(画像=PIXTA)
Q


相続税は一般的に税理士に相談するものなのか

答 税理士に相談せず、相続人のみ相続税申告をしても何ら問題ない。しかも相続税は基礎控除額が大きいので、そもそも申告が要らないケースも多い。国税庁の「平成30年分における相続税の申告事績の概要」によると平成30年に亡くなられた方が1,362,470名であることに対し、申告書の提出は116,341名(約8.5%)とのことである。ただし基礎控除額で申告の要否を判断するには、相続税の課税価格の合計が基礎控除額以下となるかを正しく判定する必要がある。相続税の課税価格の合計がいくらになるかは、課税の対象となるすべての遺産とその相続税評価額を正しく認識する必要がある。本記事の後半で税理士に相談をしたほうがよいケースを紹介しているので参考にしていただきたい。

(参考)国税庁「平成30年分 相続税の申告事績の概要」

 税理士に相談せず、相続人のみ相続税申告をしても何ら問題ない。しかも相続税は基礎控除額が大きいので、そもそも申告が要らないケースも多い。国税庁の「平成30年分における相続税の申告事績の概要」によると平成30年に亡くなられた方が1,362,470名であることに対し、申告書の提出は116,341名(約8.5%)とのことである。ただし基礎控除額で申告の要否を判断するには、相続税の課税価格の合計が基礎控除額以下となるかを正しく判定する必要がある。相続税の課税価格の合計がいくらになるかは、課税の対象となるすべての遺産とその相続税評価額を正しく認識する必要がある。本記事の後半で税理士に相談をしたほうがよいケースを紹介しているので参考にしていただきたい。

(参考)国税庁「平成30年分 相続税の申告事績の概要」

Q


相続税相談の窓口は税理士だけか

答 法的な規制の話をすると「税務相談」は税理士のみの業務となるため、相談者のニーズに応じた相続税の助言指導ができる者は原則的には税理士のみとなる。たとえば相続セミナーなどで相続税の一般的な話を聞くことはできても、セミナー後に税理士でない講師のもとを訪ね、具体的な相続税相談することは、たとえタダでも行ってはならない。(相談に応じた側が違反になってしまう)なお、税務署でも相続税申告や納税に関する相談は、当然受けてもらえる。

答 法的な規制の話をすると「税務相談」は税理士のみの業務となるため、相談者のニーズに応じた相続税の助言指導ができる者は原則的には税理士のみとなる。たとえば相続セミナーなどで相続税の一般的な話を聞くことはできても、セミナー後に税理士でない講師のもとを訪ね、具体的な相続税相談することは、たとえタダでも行ってはならない。(相談に応じた側が違反になってしまう)なお、税務署でも相続税申告や納税に関する相談は、当然受けてもらえる。

Q


相続税の相談料はどのように計算されるのか

答 無料相談を実施する税理士もいれば、1時間5,000円などの事務所もある。相続税の申告料は相談料とは基本的に別で、料金は遺産の総額をベースにする場合が多い。しかし相続税相談は個人の財産というセンシティブな情報に触れることが避けられず、また相続税対策の提案を受けたい場合は、親族の関係性やそれぞれの考え方などに話が及ぶこともある。このことから相談料だけでなく、信頼できるか、話しやすいか、といった人物の要素も検討すると後悔がないだろう。

答 無料相談を実施する税理士もいれば、1時間5,000円などの事務所もある。相続税の申告料は相談料とは基本的に別で、料金は遺産の総額をベースにする場合が多い。しかし相続税相談は個人の財産というセンシティブな情報に触れることが避けられず、また相続税対策の提案を受けたい場合は、親族の関係性やそれぞれの考え方などに話が及ぶこともある。このことから相談料だけでなく、信頼できるか、話しやすいか、といった人物の要素も検討すると後悔がないだろう。

Q


税理士は税金以外の相続に関する相談も受けてくれるのか

答 一般的な内容であれば応じる税理士が多いだろう。申告漏れがないよう遺産整理のコツを伝えたり、法定相続人の調査のサポートをしたり、遺産分割の注意点を相続人らの税負担の面から伝えたり等、相続直後の段階からサポートを始めることも多い。逆に応じられない相談としては、税務以外の法的判断が必要となる法律相談、遺産分割に関する交渉代理、登記の申請代理などである。なお相続に携わる税理士には行政書士登録をしている者も多いので、遺産分割協議書の作成代行や、その作成のための相談を行政書士業の範囲内で応じることがある。

答 一般的な内容であれば応じる税理士が多いだろう。申告漏れがないよう遺産整理のコツを伝えたり、法定相続人の調査のサポートをしたり、遺産分割の注意点を相続人らの税負担の面から伝えたり等、相続直後の段階からサポートを始めることも多い。逆に応じられない相談としては、税務以外の法的判断が必要となる法律相談、遺産分割に関する交渉代理、登記の申請代理などである。なお相続に携わる税理士には行政書士登録をしている者も多いので、遺産分割協議書の作成代行や、その作成のための相談を行政書士業の範囲内で応じることがある。

相続税相談の窓口

●税理士

税務相談は、前述のとおり税理士の業務となる。

税理士法によって、税務相談は税理士の独占業務とされているからだ。(税理士法第2条第1項第3号)これにより相続税相談の中でも、課税に関する具体的な質問に対して答えられるのは、税理士のみとなる。

●税理士会

全国にある税理士会では、その税理士会に所属する税理士による無料相談会を実施していることがある。

相談時間が限られるため、踏み込んだアドバイスができないが、一般的な疑問を解消することはできるだろう。

詳細は、日本税理士会連合会や地域の税理士会のホームページで確認できる。

●税理士登録をしている他の士業

弁護士や公認会計士には、税理士となる資格がある。(税理士法第3条)

こうした他の士業が税理士登録を行い、税理士として相続税相談を受けているケースもある。

●税務署

相続税の申告や納税に関する相談は、税務署の職員に行うこともできる。

相談は対面か電話の選択となるが、具体的に申告書の作成方法などを尋ねたいときは、資料を持参して対面で相談したほうが確実な回答をもらいやすいだろう。

対面による相談を受けるには、事前に電話予約が必要となる。

なお一般的な質問であれば、国税局電話センターでも回答してもらえる。

(参考)国税庁HP:税についての相談窓口

●相続全般に関する相談窓口

相続全般に関する総合的なコンサルティング業務は、各士業(税理士も含む)のほか、信託銀行や不動産関連業者等でも行っている。

特定の士業でないと受けられない相談や代行できない手続きが生じたときは、その士業に部分的に委託しながら進める。

どこに何を相談したらよいかわからないときは、こうした相談窓口のサポートを受けて方針を決めるのもよいだろう。

なお、業者から見積もりを出してもらう際、士業の料金が別途発生する可能性があることを踏まえて見積もりの中身を確認しておこう。

後になって、予想以上に料金が高くついてしまったというトラブルを防げるはずだ。

相続税相談を税理士にしたほうがよいケース

●遺産が基礎控除額を超えるかどうか判断したい

相続税は、課税価格の合計が基礎控除額(3,000万円+法定相続人の数×600万円)を超える場合、原則として相続税の申告が必要となる。

正しい課税価格を算定しなければ正確な判定はできないため、基礎控除額を超えるかどうか判断したいときは、税理士に相続税相談をしておくとよい。

●相続財産に土地がある

土地は、その地目や形状、利用状況で評価方法が変わる。

専門知識や経験がないと評価が非常に難しい財産の一つだ。

そのため相続財産に土地があるときは、できれば税理士に相続税相談や申告を依頼したほうがよい。

●不動産や中小企業の株式など現金化しにくい資産が多い

相続税は、不動産や被相続人が経営している会社の株式にもかかる。

すぐに現金化することができない資産を多く相続すると、相続税の納税資金を相続人が用意しなければならなくなり、納税資金が不足することが多い。

このような財産が多い場合は、納税額のシミュレーションが必要なので、税理士に相続税相談をしたほうがよい。

納税資金を確保できるような相続の仕方や、手段として延納などの選択肢もあることを説明してもらうことができる。

なお、株式については計画的に事業承継税制を適用することで、うまくいけば納税額を全額免除できる。この点も踏まえるとこのケースは税理士への相続税相談が望ましい。

●被相続人が個人事業を営んでいる

個人の事業用資産も相続税の対象となる。

ただし後継者がいれば、宅地や建物、一定の減価償却資産については、事業承継税制を適用することで、納税猶予、最終的には納税額が免除になるルートがある。

事業承継税制を適用するには、一定の期限内に個人事業承継計画、円滑化法の認定申請を行う必要がある。

相続税申告の前に準確定申告も考えなければならないため、このケースも早めに税理士に相続税相談を行うことをおすすめする。

税理士に相続税相談をするメリット

ここでは、税理士に相続税相談をすることで得られる一般的なメリットを紹介する。

●相続税相談で税金が安くなることがある

相続税の節税方法は、財産の状況、相続人の数、それぞれの希望などで変わる。

インターネットや本など一方通行の情報のみでは、なかなか自分のケースに合ったベストな節税方法を導き出すのは難しい。

もっとも効果的な相続税対策をムダなく行いたいときは、早めに税理士に相続税相談を行い、正しいアドバイスをもらうほうが得策である。

●期限内に正しい申告ができる

相続税の申告期限を守れなかった場合は、加算税や延滞税の課税リスクが生じる。

申告が必要ないと誤認して無申告扱いとなってしまった場合や、あわてて申告し、内容に誤りが見つかって後に追加で税金を支払わなければならなくなった場合も同様だ。

相続税相談を活用し、申告期限内に正しい申告をする、あるいは申告不要の判断を正しく行うことができれば、余計な税負担をなくすことができる。

●納税資金のアドバイスも受けられる

遺産分割において意外と見落としやすいのが、納税資金の不足である。

遺産分割を終えて相続税申告の準備を始め、いざ税額を計算するまで納税額に無頓着というケースは少なくない。

税理士に相談すれば、税額のシミュレーションを必ず行うため、納税資金の不足に早く気がつくことができる。

早く気がつくことができれば、延納や物納といった制度に頼らず、遺産分割の内容から見直すことができる。

●もっともメリットのある相続税相談の時期は相続発生「前」

相続税相談を税理士に行うときは、できれば相続発生「前」のほうがよい。

亡くなる前のほうが、効果的な相続税対策ができるからだ。

逆に相続発生後にできる相続税対策はほとんどない。

そのため相続税相談は、なるべく早いほうが相談する側のメリットは大きい。

相続税相談は税理士に

ここまでのとおり、相続にはさまざまな相談窓口がある。

しかし相続税相談に関していえば、相談したいと思っている人が望んでいるのは基本的に税理士法上の税務相談にあたるものだろう。

せっかく家族の話や財産のことを話すのであれば、具体的で、かつ相談に対し責任をもって答弁してくれる相手から回答や助言を得たいはずだ。

したがって相続税相談をするときは、最初から税理士を検討するほうがよい。

なお、税理士以外にも、弁護士や司法書士、行政書士など相続に関係する士業は多い。

それぞれに独占業務があるため、その線引きに注意しながら、自分に合った相談窓口を見つけていただきたい。

続きを見る(外部サイト)

zuu onlineカテゴリの最新記事