【連載#5】ヘッジファンドが世界の富裕層から愛される3つの理由と主な4つの運用戦略

【連載#5】ヘッジファンドが世界の富裕層から愛される3つの理由と主な4つの運用戦略

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ヘッジファンド

(画像=alphaspirit/Shutterstock.com)

こんにちは。ウェルスパートナー代表の世古口です。今回はヘッジファンドが世界の富裕層から投資対象として選ばれている理由とその中心となる4つの運用戦略について説明していきます。

ヘッジファンドはリスクを回避している

みなさんはヘッジファンドにどんな印象を持っていますか。リスクが高い、ハゲタカ、危ないという印象ではないでしょうか。しかし、ヘッジファンドのヘッジとは日本語で回避という意味で、何を回避しているのかというと、リスクを回避しているのです。リスクを徹底的に回避して、安定的に運用し、確実に毎年プラスのリターンを出すというのがヘッジファンドの基本的な考え方です。

世界の富裕層がヘッジファンドを愛する3つの理由

ヘッジファンドが世界の富裕層から愛される理由は3つあります。1つ目は、前述のどんなときでもプラスのリターンを出すことを運用目標としていること。2つ目は、株式や債券、不動産などの資産との連動性が低いということ。3つ目は、世界のスーパーエリートに資産運用を委託できること。

1つ目はヘッジファンドの基本理念のどんなマーケット環境でもプラスのリターンを出すという絶対収益という考え方です。ヘッジファンドは絶対収益が基本的な考え方のため1年でもマイナスのパフォーマンスが出ると、マイナスリターンのファンドというレッテルが貼られ、新たなお金を集めることが難しくなります。ゆえにマイナスの年がないように、必死に利益を出すよう運用するのです。

2つ目の他の資産との連動性が低いというのは、資産分散の観点から重要です。リーマンショックのようなときは様々な資産が暴落します。このときに他の資産と同じように下落するのではなく、逆にパフォーマンスが良くなるなど異なる動きをする資産が必要になり、資産全体のパフォーマンスを支えてくれます。それがヘッジファンドの重要な役割です。連動性が低い理由として、普通に株を買うだけでなく、空売りしたりオプションを使ったり、運用戦略が通常のファンドと異なるために特殊で複雑であることが挙げられます。

3つ目は世界のスーパーエリートに資産運用を委託できること。ヘッジファンドマネージャーは基本的に頭脳明晰で、利益を上げることに貪欲な人たちです。ハーバードやMIT(米マサチューセッツ工科大学)の大学を卒業した天才たちが年収1億円以上の報酬を得て、頭脳と命と雇用をかけて資産を運用します。そんな人たちに自分のお金を預けたくなるのは、自然の摂理ではないでしょうか。

ヘッジファンド4つの運用戦略

では、そんな富裕層に愛されているヘッジファンドにはどんな運用戦略があるのでしょうか。今回は4つの運用戦略を紹介します。

1つ目の戦略は、株式ロング・ショートです。これは割安で今後上昇すると思われる株式を買い持ちし、割高で今後下落すると思われる株式を空売りします。この買い持ちと空売りを組み合わせることで、株式相場全体の上げ下げにはあまり連動しなくなるのがロング・ショート戦略の良い点です。

2つ目の戦略は、アービトラージです。この戦略は、価格の動きが類似する2つの資産の価格が離れたときに上がったほうを空売りし、下がったほうを買い持ちします。そしてその価格が近づいたところで決済し、価格が近づいた分が利益になります。例えば、日本株の株式投資信託と日経平均先物の価格は類似しますので、日経平均先物が上昇し、投資信託が下落している状態の場合は先物を空売りし、投資信託を買い持ちするということです。

3つ目の戦略はCTAです。株式や原油、あらゆる投資対象が、一定期間上げるか下げるか動き始めたタイミングで、上がるトレンドのときは買い、下がるトレンドのときは空売りするのです。いわゆる順張り戦略ですが、これをシステム売買することで、人が行うより効率的かつ機械的にできるのです。この戦略の特徴は、前述のロング・ショートやアービトラージと比較すると、高いリスクをとって高いリターンを狙いにいく戦略となります。

4つ目の戦略はディストレストです。ディストレストとは、直訳すると「困窮した」「行き詰まった」という意味です。経営不振で財務危機に陥った企業が発行した株式や債券は、大きく下落します。こういった株式や債券に投資することで、大きなリターンを狙いにいく戦略です。こちらもCTAと同様に、高リスク高リターンのヘッジファンド戦略となります。

今回はヘッジファンドが富裕層から選ばれる理由と主な投資戦略について説明しました。投資戦略の選定は重要で、自分にはどの戦略が合っているのかをよく考える必要があります。分析がとても難しい分野になりますので、詳しくは専門家に相談することも検討しましょう。(提供:THE OWNER

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